ウォーレン・バフェット氏は、2026年のバークシャー・ハサウェイ年次株主総会で慎重な市場見通しを示し、CNBCに対し、現在の環境は3730億ドルを超える同社の記録的な手元資金を投資するのに理想的ではないと語りました。
「ええ、しかしグレッグが間違っていると思うような投資はしません」と、バフェット氏はCNBCのベッキー・クイック氏とのインタビューで語り、後継者であるグレッグ・アベルCEOへの信頼を強調するとともに、自身も依然として積極的に投資先を調査していることを認めました。
この発言は、バークシャーの現金ポジションが2025年末時点で3730億ドルに膨れ上がり、バフェット氏がその数字に大きな変化はないと示唆した中で行われました。Simply Wall Stのデータによると、同社のクラスA株は過去1年間で12.2%下落しており、現在は株価収益率(P/E)15.26倍で取引されています。これは、多角金融業界の平均である17.55倍を下回っています。
バフェット氏が資本の投入をためらっていることは、世界で最も注目される投資家の一人が割安な投資先をほとんど見出していないことを示唆しており、市場全体にとって弱気のシグナルとなる可能性があります。この慎重な姿勢は、一部のモデルでバークシャー自体が割安であると示されている中で見られます。評価シナリオは弱気ケースの1株あたり60万4196ドルから強気ケースの94万3785ドルまで多岐にわたり、同社自体の見通しに対する大きな意見の相違が浮き彫りになっています。
オマハからの視点
新CEOのグレッグ・アベル氏は株主への最初の書簡で、バフェット氏が今も毎日オフィスに出社していることを認め、バフェット氏自身のコメントも同社の新たな運営体制を裏付けています。主要な投資判断は現在、バフェット氏の60年にわたる経験とアベル氏の運営に関する専門知識のコラボレーションとなっており、バフェット氏は「グレッグは、私が全盛期だった頃に1週間かけてやっていた以上の仕事を1日でこなしている」と賞賛しました。
このダブルチェック体制により、バークシャーのバリュー中心の投資哲学の継続性が確保されています。理解できる魅力的な価格の企業のみを買い取るという戦略は確固として維持されており、これは膨大なキャッシュを抱えて市場を航海する同社にとって投資家が注目すべき重要な点です。
バリュエーションの乖離がチャンスを生む
バフェット氏が市場全体に慎重な姿勢を示している一方で、バークシャー自身の株価は一部の指標によれば割安に見えます。Simply Wall Stの超過収益モデルでは、本源的価値は現在の株価より40.8%高いと推定されています。このモデルは1株あたりの純資産49万8663ドルから始まり、将来の超過利益を割り引いて算出されており、市場が株主資本コストを超えて生み出される価値を十分に評価していないことを示唆しています。
さらに、バークシャーのP/E比率15.26倍は、業界平均を下回るだけでなく、同社独自の収益プロファイル、リスク、利益率を考慮して算出された「適正比率」の16.82倍も下回っています。現金の投入に対する慎重さと、自社株の明らかな過小評価との間のこの乖離が、現在のバークシャー・ハサウェイを巡る議論の中心となっています。
ビッグテックへの賭けと配当の柱
手元資金が増える一方で、バークシャーが完全に活動を停止しているわけではありません。同社は最近、アルファベット(Alphabet)への43億ドルの多額の出資を明らかにしましたが、この投資はすでに40%の利益を上げています。バフェット氏の承認を得て、投資担当のトッド・コームズ氏またはテッド・ウェシュラー氏が主導したと見られるこの投資は、バークシャーの「永続的な競争優位性」の枠組みに合致するテクノロジーリーダーを受け入れる意欲を示しています。
このアルファベットへの新たな投資は、配当を支払う巨大企業への長期保有ポートフォリオに加わります。バークシャーはコカ・コーラを38年間保有しており、シェブロンでも大きなポジションを維持しています。両社とも「配当貴族」(25年以上連続で増配しているS&P 500企業)です。これは、次の主要な投資先を探し続ける一方で、信頼できるキャッシュ創出企業を所有するという核心的な戦略を浮き彫りにしています。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資アドバイスを構成するものではありません。