- 第1四半期の核心的EPSは1.99ドルと、アナリスト予想の2.10ドルを下回り、売上高は1%減の131.1億ドルとなりました。
- 利益未達の主な要因として、心不全治療薬「エントレスト」に対する後発品(ジェネリック)競争を挙げています。
- 特許切れの影響があるものの、売上高の1桁台前半の成長とする通期ガイダンスを維持しました。
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スイスの製薬大手ノバルティス(Novartis AG, NOVN.S)は、主力製品である心不全治療薬「エントレスト」の後発品(ジェネリック)競争が売上を圧迫し、第1四半期の核心的営業利益が49億ドルとアナリスト予想を下回ったことを発表しました。
バス・ナラシムハンCEOは、「ジェネリックの影響は予想されていたものであり、当社の長期的な成長戦略に対する自信を改めて表明します」と述べ、強力な開発パイプラインの勢いと、2026年後半に予定されている臨床試験の結果に期待を示しました。
同社の核心的1株当たり利益(EPS)は1.99ドルで、アナリスト予想平均の2.10ドルを下回り、前年同期の2.28ドルからも減少しました。純売上高は前年同期比1%減の131.1億ドルで、同社は「米国におけるジェネリックの浸食」を主要因として挙げています。核心的営業利益は、コンセンサス予想の51億ドルに届きませんでした。
この結果は、大手製薬会社にとって重大な課題である特許切れによる財務的圧力を浮き彫りにしています。ノバルティスは2025年に、エントレスト、プロマクタ、タシグナの3つの主要薬について米国での特許独占権を失い、収益の大部分が安価な後発品の脅威にさらされることになりました。
また、新薬パイプラインの刷新に向けた投資により、研究開発費が増加したことも収益性を圧迫しました。第1四半期の業績は予想を下回りましたが、同社は通期のガイダンスを維持し、純売上高は1桁台前半の成長、核心的営業利益はわずかに減少すると予測しています。
投資家の関心はエントレストの動向に集中しており、今回の結果は独占権喪失による大きな影響を裏付けるものとなりました。これらの収益減少をパイプラインを通じて補うことができるかどうかが、今後の株価の焦点となります。
ガイダンスの維持は、経営陣が年後半に新薬の発売や他分野の成長によって後発品の逆風を相殺できると考えていることを示唆しています。投資家は、成長見通しを改善するための主要な触媒としてノバルティスが挙げている、2026年後半の臨床試験データに注目することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。