主なポイント:
- UOBのテクニカル分析によると、現物金は広範な保ち合い局面にあり、1オンスあたり4,171ドルから4,889ドルの範囲で推移する可能性が高い。
- 米国債利回りの上昇と世界的なインフレ懸念が大幅な価格上昇を抑制しており、投資家は静観している。
- 金の主要テクニカルレベル
主なポイント:

(ブルームバーグ) -- 大華銀行(UOB)の新たな分析によると、現物金は1オンスあたり4,171ドルと4,889ドルの主要なテクニカルレベルによって定義される、700ドル以上の広い取引レンジ内に閉じ込められています。GMT 03:26時点で、現物金は0.1%安の1オンスあたり4,538.52ドルで取引されていました。
「金は、1オンスあたり4,171ドルから4,889ドルの間での広範なレンジ取引フェーズにある可能性が高い」と、UOBのグローバル経済・市場調査シニアテクニカルストラテジスト、クエック・サー・リャン氏はレポートで述べています。同氏は、価格がわずかに下落する可能性はあるものの、現在の勢いは、いかなる下落も週足の主要な支持レベルを「脅かす可能性は低い」ことを示唆していると指摘しました。
分析では、週足の一目均衡表の雲の上限である4,758ドルが当面の抵抗線として特定されています。このレベルを上抜ける可能性も排除されませんが、週足の移動平均収束拡散手法(MACD)が大幅なマイナス圏にあるため、いかなる上昇もレンジ上限の4,889ドルに挑戦する可能性は低いとレポートは示唆しています。
テクニカル的な状況は、投資家が安全資産への需要と、利回りのない資産を保有することによる機会費用の増大という相反する要因を天秤にかけているため、この貴金属の保ち合い期間を指し示しています。金のパフォーマンスは、主に債券利回りの動向に左右され続けると予想され、これが短期的には意味のある上昇を制限する可能性があります。
金価格の保ち合いは、米国債利回りの上昇により、利回りのない資産の魅力が低下している中で起きています。DBSグループ・リサーチのシェリン・チュウ氏は解説の中で、「金のパフォーマンスは、利回りの動向に主に依存し続けると予想され、金利の明確な低下がない限り、短期的には意味のある上昇が制限される可能性がある」と述べています。このセンチメントは市場のポジション状況にも反映されており、投資家が短期的な上昇に対して懐疑的であるため、「ETF保有残高や投機的ポジションは比較的低い水準」にあります。
世界経済の逆風がさらなる見通しを複雑にしています。長引く地縁政治的緊張、特にイラン紛争は世界的なエネルギー価格の上昇を招き、持続的なインフレに寄与しています。これにより、主要な中央銀行はタカ派的な姿勢を維持しており、これは伝統的に金価格の重石となるシナリオです。5月19日に発表されたInvesting.comのレポートによると、過去2週間の世界的な債券利回りの急上昇に動揺し、現物価格は4月初旬以来の安値圏に留まっています。
最近の保ち合いにもかかわらず、金は長期的に強いパフォーマンスを示しています。フォーブスのデータによれば、過去5年間で金の価格は139.07%上昇しており、同期間のS&P 500の収益率78.58%を大幅に上回っています。金の52週間の日中最高値は5,597.23ドル、安値は3,204.53ドルであり、この貴金属のボラティリティの高さが際立っています。
短期的には、市場参加者は現在のレンジを打破するための明確な材料を求めています。投資家は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨から、中央銀行の金利軌道に関する新たな洞察を待ち望んでおり、それが金相場の次の動きを決定する重要な要因となるでしょう。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資アドバイスを構成するものではありません。