CLSA、2026年の成長懸念からTME目標株価を63.6ドルに引き下げ
投資銀行CLSAは、テンセント・ミュージック・エンターテイメント(01698.HK)に対する期待を大幅に引き下げ、2026年の調整後純利益予測を5%削減しました。同社は、収益の見通しが低下したことを理由に、TMEの香港上場株の目標株価を63.6ドルに、米国株の目標株価を16.3ドルに引き下げました。この格下げは、3月18日に同社株が7.47%下落したことを受けてのものであり、2026年初頭の業績悪化に対する投資家の不安を反映しています。CLSAは、この暗い見通しを、サブスクリプション収入の伸びの鈍化と、新たな競争圧力に対抗するためにオリジナルコンテンツを宣伝するために必要な販売およびマーケティング費用の上昇が予想されることに起因するとしました。
2025年の15.8%の収益成長に続く格下げ
今回の分析家による格下げは、テンセント・ミュージックの2025年の堅調な事業実績とは対照的です。この年、同社は有料ユーザーベースを1億2,740万人にまで拡大することに成功し、前年の1億2,100万人から著しく増加しました。無料のリスナーを有料購読者に転換することで、オンライン音楽の収益は前年比15.8%増の329億人民元(47.1億ドル)に押し上げられました。しかし、オンライン音楽サービスの月間アクティブユーザー総数は5%減の5億2,800万人となり、潜在的な新規購読者のプールが縮小していることを示唆し、今後の競争上の課題を浮き彫りにしています。
競争激化の中、AIは諸刃の剣
CLSAが指摘する主要な課題は、AI生成コンテンツの台頭であり、これは音楽業界の経済を混乱させる恐れがあります。この新しい形の競争は、証券会社がTMEの成長鈍化とコスト増加を予測する主な要因です。逆説的に、テンセント・ミュージックもこのトレンドの参加者であり、1,000万人以上のユーザーと15万人のアーティスト参加者を誇る独自のAI音楽制作プラットフォームを開発しています。AIを競争上の脅威としてかわしつつ、成長ツールとして活用するというこの二重の役割を同社がどのように乗りこなすかが、長期的な価値獲得を決定する上で極めて重要となるでしょう。