BYDがグローバル展開を加速、3月の海外販売台数は過去最高を記録
中国の電気自動車(EV)大手BYDは、グローバル展開を加速させる中で3月に30万222台を販売し、乗用車とピックアップトラックの海外販売台数は過去最高の11万9591台に達しました。
ブルームバーグの報道によると、同社はアナリストに対し、2026年の中国国外での販売台数を150万台とする予測を非公式に伝えました。これは1月に設定された目標から15%の引き上げとなります。
この輸出の急増は、BYDの新エネルギー車(NEV)の累計販売台数が1580万台を超えた中で達成されました。強力な国際的パフォーマンスは同社の2025年の予測を上回っており、当初目標の80万台に対し、海外で100万台以上を販売しました。
この急速な国際的成長は、BYDの財務健全性にとって不可欠になりつつあります。BYD自らも加担した中国国内の激しい価格競争により国内の利益率が圧迫されており、シティグループは同社の中国国内販売事業が2026年第1四半期に赤字に転落すると予測しています。
グローバルな野望を支え、貿易関税を回避するために、BYDは製造拠点を積極的に拡大しています。同社はブラジル、ハンガリー、トルコ、タイ、インドネシアで工場を開設または建設中です。また、メキシコにある日産・メルセデス・ベンツの旧施設への入札にも参加していると報じられており、これは北米市場への戦略的な参入拠点となる見込みです。
この拡大は、高まる貿易圧力への直接的な対応です。欧州連合(EU)は2024年にBYDの輸入車に対し17%の追加の相殺関税を課した一方、米国市場は中国製EVに対する100%の関税により、事実上閉鎖された状態が続いています。
車両生産以外でも、BYDは先進的な充電技術と第2世代の「ブレードバッテリー」を2027年から国際市場に導入する計画です。同社は、新型バッテリーがわずか9分で10%から97%まで充電可能であると主張しており、多くの既存の自動車メーカーに対して大きな技術的優位性を持っています。
3月の販売データは、BYDの海外市場へのシフトが単なる戦略ではなく、生存と将来の収益性のために不可欠であることを裏付けています。投資家は、海外工場の建設進捗や、中国国外での価格決定力を維持する能力を注視することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を意図するものではありません。