- 4月11日終了週の米新規失業保険申請件数は、前週比1万件減の21万件となり、市場予想の21.8万件を下回りました。
- 労働市場の底堅さを示すデータは経済の潜在的な強さを示唆しており、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ開始を遅らせる要因となる可能性があります。
- 報告を受けて米国債利回りは上昇し、株価指数先物は軟調に推移しました。これは、FRBがタカ派的な姿勢を強めるとの投資家予想を反映したものです。
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米新規失業保険申請件数が予想外に21万件まで減少したことは、労働市場の持続的な強さを浮き彫りにしており、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げスケジュールの遅延や、米国債利回りの上昇につながる可能性があります。
キャピタル・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・ブラウン氏は、「労働市場は大幅な減速予想に反し続けている」と指摘。「この持続的な力強さは、FRBが利下げサイクルを急ぐ理由をほとんど与えず、インフレ鈍化のより決定的な兆候を待つことになるだろう」と述べています。
労働省が木曜日に発表した報告書によると、4月11日終了週の新規失業保険申請件数は前週比1万件減少しました。この数値は、ロイターがまとめたエコノミスト予想の中央値である21.8万件を下回り、4週移動平均は21万4,250件となりました。これを受けて、2年債利回りは5ベーシスポイント(bp)上昇の4.98%に達し、S&P 500先物は下落に転じました。
今回のデータは、米経済が強固な基盤を維持しており、解雇者数が歴史的な低水準にとどまっていることを示唆しています。こうした底堅さは、市場が待ち望んでいた中央銀行の金融緩和への転換を遅らせる可能性があり、市場が織り込む6月の最初の利下げ確率は低下しています。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は6月12日に予定されています。
受給を継続している失業保険受給者数を示す「失業保険継続受給者数」は、182万人へと微増しました。この数字は前週を上回ったものの、歴史的な基準から見れば依然として低く、失業者が比較的容易に新しい職を見つけていることを示しています。
予想以上に粘り強い最近のインフレ指標に加え、労働市場が堅調であることは、政策当局にとって課題となります。FRBは2023年7月以降、政策金利を5.25~5.50%の範囲で据え置いています。当局者は年内の利下げ開始に前向きな姿勢を示していますが、その時期やペースは今後のデータに大きく依存します。雇用市場の活況は労働者にとっては好ましいことですが、賃金上昇圧力を通じてインフレ率を中央銀行の目標である2%以上に高止まりさせる要因にもなり得ます。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。