重要なポイント:
- トランプ大統領は、4月末までに米国がイランとの外交合意に達する可能性が「非常に高い」と示唆しました。
- 合意には制裁緩和が含まれる見通しで、これにより1日あたり100万バレルを超えるイラン産原油が世界市場に再流入する可能性があります。
- 大幅な供給増の見通しは、地政学的リスクプレミアムを織り込んできた原油価格にとって大きな下落リスクとなります。
重要なポイント:

4月15日にトランプ大統領が示唆した米国とイランの間の外交的進展の可能性が、原油市場に影を落としています。合意に至れば、世界の原油価格を15%以上引き下げるのに十分な供給が解禁される可能性があります。
トランプ大統領は国営メディアとのインタビューで、「米国は4月下旬のチャールズ3世国王の訪米前にイランと合意に達する可能性が『非常に高い』」と述べ、その確率は「極めて高い」と付け加えました。英国王室は4月27日から4月30日まで米国を訪問する予定です。
合意が成立すれば、推定で日量150万バレルのイラン産原油を合法市場から排除してきた制裁が緩和される可能性が高いでしょう。この供給が戻るという見通しは、地域的な緊張によるリスクプレミアムから高値で取引されてきた北海ブレント原油先物に下押し圧力をかける可能性があります。トレーダーが合意の可能性を推し量る中、CBOE原油ボラティリティ指数(OVX)も活発な動きを見せる可能性があります。
石油市場にとって、この合意は今年最も重要な弱気材料(ベアリッシュ・カタリスト)となります。2015年の前回の主要核合意である「包括的共同作業計画(JCPOA)」では、イランの輸出回復に伴い、その後6カ月間で原油価格が40%近く下落しました。新たな合意の詳細は不明ですが、制裁緩和のスピードと規模に関する市場の解釈が、価格を動かす決定的な要因となるでしょう。世界の石油供給の大幅な増加は、ひいてはインフレの抑制や幅広い産業の投入コスト削減に寄与し、市場全体にとってプラス材料となる可能性があります。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。