重要なポイント:
- ステーブルコインの総時価総額は3,216億ドルを超え、テザーのUSDTが市場の58%以上を占めています。
- USDTの市場シェアが拡大する一方で、USDCなどの競合他社は相対的に低下しており、市場の集約が進んでいることを示唆しています。
- USDTへの集中度が高まることで規制上の懸念が生じ、仮想通貨市場内のシステムリスクが集中する可能性があります。
重要なポイント:

現実世界の資産(米ドルなど)にペッグされることで安定した価値を維持するように設計された仮想通貨の一種であるステーブルコインは、デジタル資産市場の重要な構成要素となっています。
DefiLlamaの2026年5月15日時点のデータによると、テザーのUSDTの継続的な成長により、ステーブルコインの総供給量は3,216億ドルを突破しました。USDTの時価総額は現在1,898億ドルを超えています。広範な仮想通貨市場がまちまちな動きを見せる中でも、この成長によりUSDTの支配的な地位はさらに強固なものとなりました。
BitwiseのCEOであるハンター・ホースリー氏は、「USDTとUSDCを中心とした集約は、強固な寡占状態を示唆しており、規制当局の努力にもかかわらず新規参入を制限している」と述べています。
データによると、ステーブルコイン市場全体は拡大しているものの、その成長は不均等に分布しています。テザーのUSDTは市場シェアを58%以上に拡大した一方で、第2位のステーブルコインであるサークルのUSDCの時価総額は約769億ドルにとどまり、相対的にシェアを落としています。この傾向は、市場が少数の主要プレーヤーに集約されていることを示しています。
USDTへの市場集中が進むことには、大きな意味があります。一方で、USDTが世界の仮想通貨市場における主要な流動性層としての役割を強化することになります。他方で、システムリスクが集中し、テザーの運営や裏付け資産に問題が生じた場合に市場がより脆弱になる可能性があります。この支配力の拡大は、すでに発行体に対する明確な枠組みを構築しつつある世界中の規制当局からの監視をさらに強めることになると予想されます。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。