- ステランティスは、フランス、イタリア、スペインにある4工場の売却または共有を検討し、過剰生産能力の解消を図っています。
- 中国の東風汽車が潜在的なパートナーとして浮上しており、同社代表団はすでに一部の拠点を視察しました。
- この動きは、雇用確保を求める労働組合の抗議活動の中で進められており、5月21日のキャピタル・マーケッツ・デーで新戦略が発表される予定です。
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ステランティスは、欧州における深刻な生産過剰に対応するため、大規模な戦略的転換を加速させており、工場の売却や資産共有に向けた協議を進めています。
ステランティス(Stellantis NV)は、生産能力の過剰を解消するため、欧州の4工場について売却または提携を検討しています。中国の東風汽車集団が主要なパートナー候補として浮上しており、この動きは欧州の自動車製造環境を再編する可能性があります。
「イタリアは、わが国に賭けようとする海外投資家を歓迎する」と、アドルフ・ウルソ産業相は今月、東風汽車がカッシーノ工場に関心を示している可能性についてコメントしました。
関係者によると、候補地にはフランスのレンヌ、スペインのマドリード、イタリアのカッシーノにある工場が含まれています。東風汽車の代表団は今月、フランスとスペインの施設を視察しており、ステランティスとの提携復活に向けた交渉が進展していることを示唆しています。
この交渉には、車両の共同生産や1つ以上の工場の直接売却が含まれる可能性があり、ステランティスが欧州で工場4つ分に相当する過剰生産能力を抱える中で行われています。取引が成立すれば、中国の自動車メーカーにとって大幅な欧州拡大となり、地域のサプライチェーンや雇用に大きな影響を与える可能性があります。新戦略は5月21日のステランティスのキャピタル・マーケッツ・デーで発表される見通しです。
フォルクスワーゲンに次ぐ欧州第2位の自動車メーカーであるステランティスは、大陸全土で約20の車両組立工場を運営しています。現在の議論は、共有生産能力と技術アクセスを交換するという核心的な提案を中心に進んでいますが、1つ以上の工場の売却も選択肢として残っています。複数の国に候補工場を分散させることは、現地の雇用やサプライヤーへの潜在的な影響を緩和するための策と見なされています。
候補工場の状況は様々です。イタリア中部のカッシーノ工場は数ヶ月間、稼働率が大幅に低下していますが、フランスのレンヌ工場は新型シトロエン「C5エアクロス」への強い需要に応えるため、現在従業員を増員しています。また、同社はパリ近郊のポワシー工場について、2028年以降の車両生産停止をすでに発表しており、リア(Lear Corp.)、フォルシア(Forvia SE)、OPモビリティ(OPMobility)などのサプライヤーに影響が及ぶことになります。
東風汽車にとって、この取引は欧州市場での存在感を拡大するための重要な一歩となります。同社は以前、中国でステランティスと合弁事業を展開していましたが、最終的には苦境に立たされました。高官による工場視察を伴う今回の交渉再開は、関係の实质的な改善を示しています。他の中国メーカーもこれらの施設に関心を示していると報じられています。
潜在的な提携は、自動車業界における複雑なグローバル・サプライチェーンも浮き彫りにしています。例えば、ステアリング・システムのサプライヤーである中国汽車系統(NASDAQ: CAAS)は、最近の決算説明会で、ステランティスの世界的なネットワークへの販売が、北米、南米、欧州での成長の重要な牽引役となっていると述べています。
戦略の見直しは労働組合の懸念を招いています。イタリアの労働組合Fiomは、工場と雇用の維持を保証させるため、5月21日のキャピタル・マーケッツ・デーを前に政府との会談を求めています。木曜日には、再編に抗議して複数の労働組合がステランティスの複数の工場でデモを行いました。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。