主なポイント:
- SPYDは6月11日に48.34ドルを記録し、52週高値を更新
- 同ETFは年初来12.81%上昇、配当利回りは4.11%
- 地政学的緊張、インフレ、ハイテク株の弱さが配当株へのローテーションを促進
主なポイント:

SPDRポートフォリオS&P 500高配当ETFは48.34ドルに上昇し、1年ぶりの高値を記録した。地政学的緊張とハイテク株の弱さが資本をインカム創出資産へと押しやったことが背景にある。
SPDRポートフォリオS&P 500高配当ETFは6月11日に1株48.34ドルまで上昇し、52週高値を更新した。投資家がグロース株から配当株へとローテーションを進めた結果である。
「配当性証券は、特に株式市場のボラティリティが高まる局面において、投資家にとって信頼できる収入の主要な源となる」とザックス・インベストメント・リサーチはノートで述べている。
同ファンドは年初来で12.81%、過去12カ月間で17.26%上昇した。配当利回りは4.11%、経費率は0.07%である。不動産がポートフォリオの27.2%を占め最大のセクター配分となっており、生活必需品と金融がそれに続く。ETFは83銘柄を保有し、ベータは0.71と、市場全体よりもボラティリティが低い。
この動きの触媒は3つあった。すでに脆弱だった停戦合意に圧力をかけた米国によるイラン国内標的への新たな空爆、エネルギーコスト上昇を要因とする5月のインフレ加速、そしてテクノロジーセクターの弱さである。これらの要因が重なり、資本をディフェンシブでインカムを生み出す資産へと押しやった。Barchartの算出によると、同ファンドの加重アルファは14.84であり、さらなる上昇モメンタムを示唆している。
SPYDはS&P 500高配当指数に連動し、2015年10月のローンチ以来、73億8000万ドルの資産を集め、大型株バリューセグメントにおいて大規模なETFの一角を占めている。同指数はS&P 500構成銘柄の中から利回り上位80銘柄の配当性証券を選定する。主要保有銘柄には、アパ・コーポレーション(資産の1.78%)、ライオンデルバセル・インダストリーズ、ダウ・インクなどがあり、上位10銘柄でポートフォリオの15.48%を占める。
同ファンドの最大のセクター配分は不動産の27.2%であり、このセクターは安定した賃貸収入の恩恵を受け、金利が横ばいとなる期間に概ね底堅く推移する。生活必需品と金融が上位3セクターのウエートを構成しており、これらはいずれも不確実性が高まる局面でグロースセクターをアウトパフォームする傾向がある。
SPYDの52週レンジは41.80ドルから48.34ドルであり、同ETFは安値から15%以上回復したことになる。過去3年間の標準偏差は14.03%でミディアムリスク区分に位置し、ベータ0.71は同ファンドがS&P 500と比較していずれの方向にも値動きが小さいことを示している。
ハイテク企業の業績が期待を下回るか、地政学的緊張がさらにエスカレートすれば、配当ETFへのローテーションが加速し、同ファンドの4.11%の利回りに対する需要が株式市場のボラティリティに対する緩衝材として強まる可能性がある。ザックスはSPYDを「ストロングバイ」、リスク見通しは「ミディアム」と評価している。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。