Key Takeaways
- SMICの第1四半期純利益は市場予想を下回りましたが、具体的な数値はすぐには公表されませんでした。
- 中国のチップ自給自足に向けた新設備への巨額投資が、収益性を圧迫する主要因と見られています。
- この結果は、AIブームが大規模な市場成長を牽引すると見るライバル企業TSMCの強気な長期予測とは対照的です。
Key Takeaways

中芯国際集成電路製造(SMIC、0981.HK)が発表した2026年第1四半期の純利益は予想を下回りました。これは、中国政府が掲げるチップ自給自足の目標を達成するために生産を拡大しているコストが、同社の収益を圧迫している兆候です。
同社は、業績に関する経営陣からの公的な声明をすぐには発表しませんでした。
詳細な財務数値はまだ明らかになっていませんが、利益が予想に届かなかったことは、国家主導で急速に進められているSMICの設備増強による財務的な負担を浮き彫りにしています。同社は中国国内の半導体サプライチェーン構築の最前線に立っており、これまでは短期的な利益よりも市場シェアの確保を優先する資本集約的な戦略をとってきました。
この報告は、投資家に対して、収益性の高い成長を実現するまでのタイムラインについて疑問を投げかけています。SMICの拡大は国家の優先事項ですが、その財務パフォーマンスは世界首位のTSMCとは対照的です。台湾のTSMCは今週、高利益率の人工知能(AI)チップに牽引され、世界の半導体市場が2030年までに1.5兆ドルを超えると予測しました。
TSMCの楽観的な予測は、最先端技術における同社の支配力に基づいています。同社は、2ナノメートルおよび次世代A16チップの生産能力が、2026年から2028年にかけて年平均70%で成長すると予測しています。また、AIアクセラレータ用ウェハーの需要は、2022年から2026年の間に11倍に増加すると見ています。
米国の技術規制に直面しているSMICは、異なる戦略を追求しています。同社は、自動車や家電などの分野の中国国内クライアントに供給するため、より成熟したプロセスノードでの生産能力を積極的に拡大しています。この戦略は地政学的なショックから同社を守る一方で、競争が激しく利益率の低い市場セグメントに同社を留めることになります。
今回の利益予想未達は、国家の戦略的目標と株主還元をいかにバランスさせるかという、SMICが直面している課題を強調しています。投資家は、巨額の設備投資が収益性の向上に結びつき始める兆候があるかどうか、2026年8月に発表予定の第2四半期決算を注視することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。