要点:
- 記録的業績: 純利益は、過去最高の売上高8億3,190万スイスフラン(CHF)を背景に、アナリスト予想を上回る82.2%増の1億330万CHFに達しました。
- マージンの拡大: 粗利益率は430ベーシスポイント上昇して64.2%となり、通期の粗利益率目標を少なくとも64.5%へと上方修正しました。
- 成長軸のシフト: アジア太平洋地域の売上高は為替変動の影響を除いたベースで61.4%急増した一方、最大市場である米州地域は競争激化により17.1%の伸びに減速しました。
要点:

オン・ホールディング(On Holding AG、NYSE: ONON)が発表した第1四半期決算は、記録的な売上高と利益率の拡大により純利益が82.2%急増しました。これを受け、スイスのスポーツウェアメーカーである同社は、通期の収益性見通しを引き上げました。
同社の広報担当者は決算発表で、「記録的な売上高と利益は、当社の製品に対する世界的な需要の強さの証しです」と述べました。売上高、利益ともにウォール街の予想を上回る結果となりました。
チューリッヒに拠点を置く同社の、3月31日に終了した四半期の主な財務実績は以下の通りです:
この業績は、厳格な定価販売戦略とアジア太平洋地域での急速な成長によって牽引され、米州市場の減速を補いました。粗利益率は前年同期の59.9%から64.2%に拡大しており、これが通期の粗利益率目標を少なくとも64.5%に引き上げる決定の主な要因となりました。
オンの成長プロファイルには顕著な地域差が見られました。アジア太平洋地域の純売上高は、為替変動の影響を除いたベースで61.4%増の1億7,400万CHFとなり、最も急成長している市場となりました。対照的に、オンにとって最大の市場である米州地域は、ナイキ(Nike Inc.)やホカ(Hoka)といったブランドとの激しい競争に直面し、為替変動の影響を除いたベースで17.1%増の4億5,070万CHFにとどまりました。欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域は25.6%増でした。
販売チャネル別では、直接販売(DTC)が為替変動の影響を除いたベースで28.7%増加し、卸売チャネルの25.1%増を上回りました。これは、ソウル、深セン、ロンドンに新店舗をオープンするなど、自社小売網を拡大する戦略を反映しています。
主力のアパレル(シューズ)事業の売上高は24%増の7億6,370万CHFでした。規模の小さいアパレル部門は強い勢いを示し、売上高は57.5%増の5,530万CHFに跳ね上がりました。
好調な四半期決算の一方で、オンはベトナムからの輸入製品に対する米国の関税引き上げや、販促活動が激化する小売環境といった逆風に直面しています。同社は、為替変動の影響を除いた通期の売上高成長率見通しについて、少なくとも23%増を維持しました。
大幅な利益の上振れと利益率見通しの引き上げは、最大市場で顕著な減速が見られる中でも、経営陣がブランド力に自信を持っていることを示唆しています。投資家は、米州地域での成長が再加速するかどうか、またアパレル部門が急速な拡大を維持できるかどうかを確認するため、第2四半期の結果を注視することになります。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。