主なポイント:
- 固定通貨ベースの純売上高は5%減少し、コア営業利益は14%減の49億ドルとなり、アナリスト予想の51億ドルを下回りました。
- この減少は、主力商品である心不全治療薬「エントレスト」に対する米国での後発品(ジェネリック)競争が原因であり、重点ブランドの強力な成長を打ち消しました。
- ノバルティスは、2026年通期のガイダンスを据え置き、売上高の1桁台前半の成長とコア営業利益の1桁台前半の減少を見込んでいます。
主なポイント:

ノバルティスAG(NVS)は、主力製品である心不全治療薬「エントレスト」に対する米国での後発品(ジェネリック)競争の影響を重点ブランドの成長で補うことができず、第1四半期の純売上高が5%減少したと発表しました。
バス・ナラシンハン最高経営責任者(CEO)は声明で、「ノバルティスは、重点ブランドや新製品の投入により2026年の好調なスタートを切りましたが、予想通り米国での後発品による浸食が第1四半期の業績に重くのしかかりました」と述べました。
スイスの製薬大手である同社のコア営業利益は、固定通貨ベースで14%減の49億ドルとなり、アナリストの平均予想である51億ドルを下回りました。コア1株当たり利益(EPS)は15%減の1.99ドルでした。フリーキャッシュフローは33億ドルで、前年同期とほぼ同水準でした。
ノバルティスの決算は、多くの企業決算発表や重要な連邦公開市場委員会(FOMC)が重なる週に発表されました。投資家は、地政学的緊張やエネルギー価格の上昇の中で、企業利益の回復力の兆しを注視しています。
全体的な減少にもかかわらず、ノバルティスの重点ブランドは引き続き好調なパフォーマンスを示しました。がん治療薬「キスカルリ」の売上高は55%急増し、前立腺がん治療薬「プルビクト」は70%増となりました。その他の成長要因としては、多発性硬化症治療薬「ケシンプタ」が26%増、白血病治療薬「セムブリックス」が79%増となりました。
また同社は、慢性蕁麻疹の一種に対するレミブルチニブの欧州での肯定的意見の取得や、シェーグレン症候群に対するイアナラマブの米国食品医薬品局(FDA)による優先審査指定など、いくつかのイノベーションのマイルストーンも強調しました。
ノバルティスは2026年通期のガイダンスを据え置き、純売上高は1桁台前半の成長、コア営業利益は1桁台前半の減少を見込んでいます。このガイダンスは、新薬の成長が年を追うごとに後発品競争の影響をますます相殺していくという同社の期待を示唆しています。
特許切れに直面する大型新薬から新しい成長製品ポートフォリオへの移行を管理する能力は、投資家にとって重要な焦点です。最近発売された薬のパフォーマンスや、後期段階の開発パイプラインの進捗が、今後数四半期において極めて重要になります。投資家は、次回の決算説明会で同社の戦略の詳細を確認することになるでしょう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。