要点:
- NIOは新型フラッグシップSUV「ES9」を5月下旬に発売予定。先行販売価格は52.8万元からで、高利益率のプレミアムセグメントへの攻勢を強める。
- 第1四半期の納車台数は前年同期比98.3%増の83,465台に急増し、ライバルのXPengやLi Autoを大幅に上回った。
- 2025年第4四半期の車両利益率は18.1%に向上。収益性を重視し、主力ブランド「NIO」の利益率目標を20-25%に設定している。
要点:

NIO Inc.(9866.HK)は、5月下旬にフラッグシップSUV「ES9」を発売する。納車台数が過去最高を記録した好調な年初の勢いを背景に、中国のプレミアム電気自動車(EV)市場における地位をさらに強固にする狙いだ。
「ES9はこの勢いをさらに加速させることが期待される」と、ザックス・インベストメント・リサーチ(Zacks Investment Research)の最新分析は指摘。43の業界初となる技術を搭載し、52万8,000元からという自信に満ちた価格設定を強調している。
この発表は、第1四半期の納車台数が前年同期比98.3%増の83,465台に達し、競合のXPengやLi Autoの成長率を大きく上回った後に行われた。わずか215日間で10万台の納車を達成した第3世代「ES8」は、第1四半期の総納車台数の54%以上を占めた。
ハイエンドモデルへの注力は、NIOの収益化への道において極めて重要だ。同社の車両利益率は、前年同期の13.1%から2025年第4四半期には18.1%に向上した。ES9に加え、「Onvo(楽道)」や「Firefly(蛍火虫)」を含むマルチブランド戦略により、NIOは主力ブランドの車両利益率を20-25%に引き上げることを目標としている。株価は年初来で27%以上上昇している。
長年、NIOを巡る最大の懸念は需要ではなく収益性だった。しかし、その見方は変わりつつある。同社はより分散型の運営モデルに移行し、コスト管理と投資収益率を改善させた。単なる規模拡大ではなく、規律ある実行を重視する姿勢が投資家の共感を呼んでいる。バリュエーション面では、NIOの予想PSR(株価売上高倍率)は0.76倍となっており、Li AutoやXPengを下回っていることから、成長性を考慮すると割安である可能性を示唆している。
ES9が主役ではあるが、NIOはより広範な戦略を展開している。2026年北京モーターショーでは、「NIO」「Onvo」「Firefly」の3ブランドから計11モデルを展示。このマルチブランド・アプローチにより、異なる市場セグメントを同時に攻略することが可能となる。ES9に加え、「Onvo L80」の投入準備を進めているほか、既存の複数モデルも刷新した。さらに、NIOはグローバル展開を積極的に進めており、2026年末までに40の市場に進出し、2025年末時点からプレゼンスを倍増させる計画だ。これは、3,800か所を超える独自のバッテリー交換ネットワークと相まって、強力な競争優位性をもたらしている。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を構成するものではありません。