AIに後押しされメモリチップ部門は過去最高の利益を記録しているが、壊滅的な好不況サイクルの歴史は、今回が本当に違うのかという疑問を投げかけている。
AIに後押しされメモリチップ部門は過去最高の利益を記録しているが、壊滅的な好不況サイクルの歴史は、今回が本当に違うのかという疑問を投げかけている。

AIに後押しされメモリチップ部門は過去最高の利益を記録しているが、壊滅的な好不況サイクルの歴史は、今回が本当に違うのかという疑問を投げかけている。
世界の半導体産業はかつてない活況を呈しており、マイクロン・テクノロジー(Micron Technology Inc.)のようなメモリチップメーカーは、飽くなきAI需要により昨年1年間で利益が600%以上急増しました。しかし、この熱狂はマイクロンの1500億ドルのファブ拡張を含む巨額の設備投資を促しており、歴史的にこのセクターを壊滅させてきた供給過剰の種をまいています。
「AIエージェンティック推論の機会は、私の以前の懐疑心を完全に拭い去りました」と、Seeking AlphaのアナリストであるJR Research氏は、マイクロンの格付けを引き上げた最近のノートで記しています。「しかし、現在のようなピーク時の利益率で購入する可能性を考える際、警戒を完全に怠るつもりはありません。」
わずか3年前に史上最大の赤字を出したマイクロンは、現在、米国で最も収益性の高い企業の1つになると予測されています。AIデータセンター向けの高帯域幅メモリ(HBM)需要に牽引されたこの活況により、マイクロンの株価は10倍を下回る控えめな予想株価収益率(PER)で取引されています。しかし、2022年と2018年の不況時の歴史的先例を見ると、株価は大幅な下落の前に、それぞれ予想利益の9倍と5.5倍という同様に低いバリュエーションでピークに達しています。
投資家にとっての核心的な問題は、悪名高い変動の激しい半導体サイクルのタイミングを見極めることです。AIインフラの構築は2031年までに1.6兆ドルを超えると予測されています。長期契約はある程度の収益の見通しを提供しますが、ほとんどのアナリストは2028年までに供給が需要に追いつくと予想しており、マイクロンとその主なライバルであるサムスン電子やSKハイニックスにとって、現在の高利益率環境が脅かされることになります。
現在のメモリチップ需要の急増は、人工知能の爆発的な成長と、それを稼働させるために必要な大規模データセンターの構築の直接的な結果です。テクノロジー業界全体の企業が計算能力の確保にしのぎを削っており、AIモデルの基盤となる特殊なコンポーネントに対する需要ショックを引き起こしています。これは、話題を独占しているエヌビディア(Nvidia)の画像処理装置(GPU)に限った話ではありません。それらのプロセッサにデータを供給するために必要な高帯域幅メモリや、ワークロード全体を管理するインテルやAMDのCPUにも及んでいます。
この構築の規模は非常に大きく、電力などの他のリソースも圧迫しています。一部のアナリストは、新しいデータセンターの電力需要が非常に大きいため、需要を満たすために長く見捨てられていた石炭産業さえも復活する可能性があると指摘しています。これは、構築されているインフラの巨大な規模を強調しており、ひいてはGEベルノバが建設する発電所からマイクロンが製造するメモリチップに至るまで、サプライチェーンのあらゆるコンポーネントに対する需要を裏付けています。
価格と利益の急騰を受けて、チップメーカーは常にそうしてきたように、新しい生産能力に多額の投資を行っています。マイクロンは、米国での製造工場の建設や拡張に1500億ドルという驚異的な投資を約束し、先頭を走っています。韓国のライバルであるサムスンとSKハイニックスも、自社の生産能力を積極的に拡大しています。
この投資の波は、既存のメモリプレイヤーに限ったことではありません。AI分野の高い利益率は、あらゆる角度から新たな競争を引き寄せています。最近ハードウェア市場に参入したセレブラス・システムズ(Cerebras Systems)は、IPOの成功で55.5億ドルを調達し、その株価は取引初日に2倍以上に上昇しました。同時に、AIチップの最大の消費者は、サードパーティサプライヤーへの依存を減らすために独自のインハウスソリューションを開発しています。アルファベットのTensor Processing Unit(TPU)やアマゾンのGravitonチップは、特定のAIワークロードにおいてますます有能な代替手段となっており、長期的な競争と供給の新たな源となっています。
投資家にとって、過去のサイクルからの教訓は明らかです。全員が一度に投資すると、供給過剰と価格暴落の期間が続くことが多いということです。AI需要の話は堅調に見えますが、大規模なファブ拡張、新規参入者、そしてハイパースケーラーによるインハウスチップ開発の組み合わせは、2020年代後半に向けて高い収益性を維持することへの手ごわい課題を生み出しています。
この記事は情報提供のみを目的としており、投資アドバイスを構成するものではありません。