重要なポイント:
- インテュイティブ・マシンズは、過去最高の11億ドルの受注残を報告し、通期の売上高を最大10億ドルと予測しました。
- 第1四半期の売上高とEPSは予想を下回りましたが、史上初となる270万ドルのプラスの調整後EBITDAを計上しました。
- アナリストは引き続き強気で、あるDCFモデルでは高いP/S倍率で取引されているにもかかわらず、17%のディスカウントを示しています。
重要なポイント:

インテュイティブ・マシンズ(Intuitive Machines)は、第1四半期の決算がアナリスト予想を下回ったものの、通期の売上高を9億ドルから10億ドルの間と予測し、今後の力強い成長を示唆しました。同社の株価は、契約獲得と月面着陸の成功を背景に、過去1年間で174%上昇しています。
アナリストは同社の成長軌道について概ね肯定的な見方を維持しており、ロス・キャピタル(Roth Capital)は「買い」の評価を継続し、目標株価を35ドルに引き上げました。スティーブ・オルテマス(Steve Altemus)最高経営責任者(CEO)は決算発表に伴う声明で、「インテュイティブ・マシンズは記録的な速さで事業を遂行し、成長し、新規事業を獲得し続けている」と述べました。
第1四半期の純損益は、売上高1億8,670万ドルに対し1株当たり0.25ドルの赤字となり、コンセンサス予想(売上高2億10万ドルに対し0.06ドルの赤字)を下回りました。しかし、同社は当期中に4億2,890万ドルの新規契約を受注し、受注残高の合計は前四半期の9億4,300万ドルから過去最高の11億ドルに増加しました。
収益の見通しを明確にする受注残高の増加は、同社の強気材料の中核を成しています。当四半期のBBレシオ(出荷受注比率)は2.3となっており、新規受注が現在の売上高を大きく上回っていることを示しています。それでも、株価が過去12ヶ月の売上高の16倍以上で取引されていることから、バリュエーションは投資家の間で主要な議論の的となっています。
Simply Wall Stによる現金流折現(DCF)モデルでは、1株当たりの内在価値を40.83ドルと予測しており、将来のキャッシュフロー予測に基づくと、現在の株価は推定適正価値に対して17%割安であることを示唆しています。このモデルは、現在マイナス1億2,890万ドルである同社のフリーキャッシュフローがプラスに転じ、2030年までに2億9,800万ドルに成長すると想定しています。
対照的に、同社の株価売上高倍率(PSR)16.2倍は、航空宇宙・防衛業界の平均である4.9倍を大幅に上回っています。このプレミアムな倍率は、投資家が将来の成長やミッションの成功に対して非常に楽観的なシナリオを織り込んでいることを示唆しており、一部の市場観測筋はこの点をリスクとして指摘しています。
同社の成長は、戦略的な買収と主要な契約獲得によって支えられています。最近の衛星メーカーであるランテリス(Lanteris)の買収は、売上高を前年同期比で約3倍に押し上げる要因となり、CEOは「即座に利益増大に寄与する」と表現しました。また、インテュイティブ・マシンズはNASAから5番目となるCLPSタスクオーダー(1億8,040万ドルの契約)を獲得し、米国の月探査ミッションにおける主要パートナーとしての地位を固めました。
受注残の増加は、宇宙開発局(Space Development Agency)の「拡散型戦士宇宙アーキテクチャ」プログラムへの参加によっても促進されており、国家防衛インフラにおける同社の役割拡大を際立たせています。
バリュエーション指標とファンダメンタルズの成長指標からの相反するシグナルは、投資家にとって複雑な状況を提示しています。膨大な受注残高をいかに収益性の高い売上高に転換できるかが、今後の株価パフォーマンスを決定する鍵となるでしょう。投資家は、今後のミッションの進捗や、事業規模拡大に伴うコスト管理能力を注視することになります。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。