過去2年間で最大規模となる政府・日銀による巨額の円買い介入は、財務省と日本銀行が足並みを揃えたことで、政策転換への布石を打つものとなった。
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過去2年間で最大規模となる政府・日銀による巨額の円買い介入は、財務省と日本銀行が足並みを揃えたことで、政策転換への布石を打つものとなった。

過去2年間で最大規模となる政府・日銀による巨額の円買い介入は、財務省と日本銀行が足並みを揃えたことで、政策転換への布石を打つものとなった。
日本政府は円安を阻止するため、約10兆円(640億ドル)を投じて円買い介入を実施したと推定される。この劇的な介入は通貨下落に歯止めをかけ、6月の利上げに向けた環境を整えることを目的としている。5月中に数回にわたり行われたこの動きは、東京にとって過去2年近くで最も重要な市場介入であり、政府と中央銀行の間の新たな協調段階を示唆している。介入は、ドル/円相場が155.00-60円のサポートレベルを試すような円の急落を受けて実施された。
「現時点では、非常に重要な足並みの揃え方だ」と、ステート・ストリート信託銀行東京支店長の若林氏は、日銀のタカ派的なレトリックと財務省(MOF)による直接的な市場行動との稀に見る協調について述べた。「特に、日本がこれを単独で行っていないという事実は重要だ」
日本と米国の間の大幅な金利差が円安を加速させていた。介入により、ドル/円は高値から急落した。この動きに先立ち、日銀の植田和男総裁はタカ派的な姿勢に転換。インフレリスクへの注力により、6月の政策金利を0.75%から1.0%へ引き上げる可能性が現実味を帯びている。
金利差やエネルギー輸入コストの高騰といった構造的要因から円は依然として圧力がかかっており、この数十億ドル規模の介入は、円売り勢力の勢いを挫き、政策転換の効果が出るまでの時間を稼ぐためのハイリスクな賭けと言える。市場は現在、日銀当局者による一連の講演や、スコット・ベセント米財務長官の重要な訪問から得られるさらなる手がかりを注視している。
現在の円買い戦略は、日銀と財務省の連携、そしてワシントンからの暗黙の了解に依存している。植田総裁が4月下旬に見せたタカ派的なコメントは、それまでのハト派的なトーンからの決別であり、中央銀行のメッセージを財務省の目標と一致させた重要な転換点と見なされた。その2日後、財務省は第1弾の円買い介入を実施した。
日本側はスコット・ベセント米財務長官の訪問中にさらなる支持を得ることを期待している。「日本の政策立案者は様々な面でワシントンに働きかけているはずだ。ベセント氏が日本の介入を公に支持すれば、大きな違いが生まれるからだ」と元日銀当局者の竹内淳氏は語る。三村淳財務官は、日本側が米当局と毎日連絡を取り合っていることを認めている。
ベセント氏の離日後、焦点は再び日本銀行に移るだろう。先月のタカ派的な傾斜が具体的な政策に結びつくかどうか、幹部らによる一連の講演が精査されることになる。植田総裁は、6月15〜16日の金融政策決定会合の直前である6月3日に講演を行う予定だ。
シンガポールのイーストスプリング・インベストメンツのポートフォリオ・マネジャー、ロン・レン・ゴー氏は、「介入は市場の基調的なトレンドを遅らせる以上の目的をほとんど果たさないと批判されることが多い」と指摘する。「しかし、介入が市場の方向性を根本的に逆転させなかったとしても、少なくともその勢いを削ぐことには成功した」。日本にとっては、潜在的な利上げが通貨をより根本的に支えるまで防衛線を維持できれば、それで十分なのかもしれない。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。