主なポイント:
- HP、2026年度利益予想を1株当たり2.15〜2.45ドルに引き下げ(従来は2.47〜2.77ドル)
- メモリーチップコストの上昇が、商業用PCの回復にもかかわらず利益率を圧迫
- 予想引き下げを受け、時間外取引で株価は2%超下落
主なポイント:

HP Inc.は、メモリーチップコストの上昇が利益率を圧迫していることを理由に、通期の利益予想を最大11%引き下げた。商業用PC販売の回復が収益を押し上げているものの、コスト増加分を吸収しきれていない。
「メモリー部品コストは想定以上に上昇しており、価格設定による相殺が困難な状況です」と、カレン・パークヒル最高財務責任者(CFO)は声明で述べた。
同社は現在、2026年度の利益を1株当たり2.15〜2.45ドルと予想しており、従来の2.47〜2.77ドルから引き下げた。調整後利益は1株当たり2.90〜3.10ドルを見込み、上限を3.20ドルから引き下げている。FactSetが調査したアナリストの予想は2.87ドルだった。
HPが発表した第2四半期(2〜4月)の売上高と利益は、企業向けPCの買い替え需要の回復に支えられ、前年同期から増加した。しかし、DRAMやNANDフラッシュメモリーなどPCやサーバーに使用されるメモリー部品のコスト上昇が、好調なトップラインを覆い隠す形となった。同社はまた、一部の顧客が上半期に購入を前倒しした可能性があり、本来なら第4四半期に顕在化するはずだった需要を先取りした可能性があると指摘した。
今回の業績予想引き下げは、PC業界がまだら模様の回復局面にある中で行われた。企業による老朽化した機器の更新需要は高まっているものの、消費者向け支出は低迷したままだ。HPの警告は、ハードウェアサプライチェーン全体の懸念を反映している。メモリー価格は2025年後半以降、主要メーカーの供給逼迫により急上昇している。
NY時間5月28日の時間外取引で、HPの株価は最大2.4%下落した。株価は5月27日終値までで年初来約8%上昇しており、商業用PCサイクルへの楽観的な見方が支えとなっていた。
今回の業績見通しの下方修正は、部品コストによる利益率圧迫が下半期も続く可能性を示唆している。投資家は、5月28日午後に予定されているHPの四半期決算説明会で、価格戦略の詳細や、今後の四半期でメモリーコストが落ち着くとの見通しがあるかどうかに注目するだろう。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。