- 香港市場のAI関連銘柄が軒並み上昇し、智譜(Zhipu)は30%近く、大族数控(Han's CNC)は25%以上急騰しました。
- 今回の急騰は、AIスタートアップのDeepSeek(深度求索)が新たな資金調達ラウンドで最大73.5億ドルの調達を目指しているとの報道を受けたものです。
- このラリーは、広範な市場の逆風や米イラン間の緊張にもかかわらず、中国のAIセクターに対する投資家の信頼が回復したことを浮き彫りにしています。

人工知能(AI)関連企業の上昇を受け、月曜日の香港株式市場では主要なテクノロジー株グループが押し上げられました。智譜(Zhipu)が30%近く急騰し、大族数控(Han's CNC)が25%以上上昇するなど、同セクターに対する投資家の期待感が再燃しています。
この上昇は、AI分野への多額の新資本投入に関する報道を受け、中国のAI有力企業に対する信頼感が爆発的に高まったことを反映しています。今回のラリーは、地政学的緊張やインフレ懸念が投資家心理の重石となっているアジア市場全体の軟調な動きとは対照的です。
急騰の主な要因は、AIスタートアップのDeepSeek(深度求索)が、中国のAI企業として過去最大となる最大500億元(約73.5億ドル)の資金調達を初回のラウンドで目指しているとの報道です。他のAI関連銘柄も堅調に推移し、MiniMaxが15%上昇、瀾起科技(Montage Technology)が14%上昇して新高値を更新しました。
この資本流入は、AI分野で米国に対抗しようとする中国の野望における重要な一歩と見なされています。特にアリババ(Alibaba)やテンセント・ホールディングス(Tencent Holdings)といったテック大手が、DeepSeekのような有望なスタートアップへの投資に列をなしていることが背景にあります。この動きは、投資家が最近の株価パフォーマンスの低迷を切り捨て、中国国内のAI能力の長期的な成長に賭ける意欲があることを示唆しています。
ポジティブなセンチメントは一部の銘柄に留まりませんでした。フィラデルフィア半導体株指数が金曜日に最高値を更新したことを受け、中国の主要なチップメーカーも世界の同業他社の上昇に追随しました。中国最大のチップメーカーである中芯国際集成電路製造(SMIC)は香港市場で5.6%跳ね上がり、同業の華虹半導体(Hua Hong Semiconductor)も上昇しました。
中国本土市場では、海光信息技術(Hygon Information Technology)が6.4%急騰し、北方華創科技集団(NAURA Technology Group)が7.2%上昇しました。半導体分野におけるこの幅広いラリーは、AI主導の需要がテクノロジー・サプライチェーン全体の重要な成長ドライバーになるという市場の確信を裏付けています。
しかし、AI主導のラリーは、アジア市場全体が警戒感に包まれる中で起こりました。香港、上海、シドニーの株価は、米イラン和平交渉の進展のなさとエネルギーコストの高騰の影響を嫌気して下落しました。中東での紛争により、世界の石油供給量の5分の1が通過するホルムズ海峡の通航がほぼ停止しており、インフレ懸念を煽っています。
また、AIに巨額の投資を行っているものの米国勢との競争で苦戦している中国テック大手のアリババとテンセントの軟調なパフォーマンスも、相場の重石となっています。これら2社の次回の決算報告は、AI収益化戦略の進捗状況を確認する上で注視されることになるでしょう。
投資家にとって、特定のAI関連銘柄のラリーと市場全体の停滞との乖離は、複雑な様相を呈しています。DeepSeekの資金調達ニュースが示すように、中国のAIセクターの潜在力は大きいものの、業界は依然として地政学的リスクや激しい競争に対して脆弱です。今回のラリーは、より大規模で多角化されたテック企業の収益化への道が依然として大きな課題である一方で、純粋なAI関連のストーリーに対する投資家の意欲が非常に高いことを示しています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。