世界のエネルギー貿易の要所が再開されたことで、米ドルから地政学的リスクプレミアムが即座に剥落し、為替市場が大きく動き出しました。
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世界のエネルギー貿易の要所が再開されたことで、米ドルから地政学的リスクプレミアムが即座に剥落し、為替市場が大きく動き出しました。

イランがホルムズ海峡を再開し、安全資産としての米ドルを支えていた地政学的緊張が緩和されたことを受け、金曜日の外国為替市場で英ポンドは軟調な米ドルに対して1.3600の水準まで急騰しました。
「ホルムズ海峡のリスクプレミアムが蒸発するにつれ、ドルの安全資産としての買いが解消されています」と、マクロソルブ・パートナーズのシニア通貨ストラテジスト、ジェーン・ドウ氏は述べています。「エネルギー輸入コストの低下見通しも恩恵となるポンドのような通貨への、典型的な『リスクオン』のローテーションが見られます。」
ポンド/ドルは一時1.3598まで上昇し、3週間ぶりの高値を記録。当日比で1.2%のプラスとなりました。この動きは市場全体にも波及し、ドル指数(DXY)は0.8%下落の105.20となりました。また、海峡の再開により供給途絶への懸念が和らぎ、北海ブレント原油先物価格は3.5%下落し、1バレル84.50ドルとなりました。
今回の為替の動きは、世界情勢が不安定な中でドルがいかに安全資産としての地位に敏感になっているかを浮き彫りにしています。ホルムズ海峡のボトルネックが解消されたことで、市場の関心は中央銀行の政策といったファンダメンタルズ要因に戻ることになり、5月9日に控えるイングランド銀行(英中央銀行)の次回の金利決定がポンドの次の大きな触媒となる見通しです。
世界の石油供給量の約5分の1が通過する重要な要所である同海峡の再開は、地域における緊張の大きな緩和を意味します。以前の封鎖は原油価格に多大なリスクプレミアムを上乗せし、世界の主要な準備通貨である米ドルへの資金流入を促していました。この取引の巻き戻しは迅速であり、地政学的なヘッドラインに対する市場の極めて敏感な反応を示しています。
今回の状況は、海峡の緊張が一時的な原油価格の急騰とドルへの安全逃避を招いた2018年の同様の事象を彷彿とさせます。その際、状況が解決するとドルは続く2週間で上昇分を吐き出し、リスクに敏感な通貨が反発しました。本日のポンド/ドルの動きは、同様のパターンが展開されている可能性を示唆していますが、長期的な軌道は英国と米国の両方のインフレ見通しに左右されることになります。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。