主なポイント:
- フォーティテュード・マイニングがナスダック上場のハートサイエンシズとの株式交換によるリバースマージャーで上場
- DCGは統合後の新会社の約95%を保有、ティッカーは「TUDE」
- Zcashマイナーは年間15万7000ZECを生産、総収益は約9000万ドル
主なポイント:

Zcashマイナーのフォーティテュード・マイニング・ホールディングスは、ナスダック上場企業ハートサイエンシズとの株式交換によるリバースマージャーを通じて上場する。この取引により、デジタル・カレンシー・グループ(DCG)の子会社は従来型の新規株式公開(IPO)を経ずに株式公開を実現する。
「フォーティテュードのビジネスモデルは、有望な機会を察知した際に迅速に動けるよう設計されている」とフォーティテュードの最高経営責任者(CEO)アンドレア・チャイルズ氏は声明で述べた。「公開企業となることで、中核となるベンチャーマイニングプラットフォームを加速させるための柔軟性と資金調達力を得られると見込んでいる」
統合後の新会社はフォーティテュードの名称で運営され、規制当局の承認を条件にナスダック・キャピタル・マーケットにティッカーシンボル「TUDE」で上場する。DCGはフォーティテュードを完全子会社として保有しており、完全希薄化ベースで統合企業の約95%を保有する見込み。既存のハートサイエンシズ株主は約5%を維持し、ハートサイエンシズのCEOアンドリュー・シンプソン氏はクロージング後も医療事業部門の指揮を執る。この発表を受け、ハートサイエンシズの株価は一時91%上昇したと、グーグル・ファイナンスのデータが示している。
本取引は、暗号資産(仮想通貨)マイニング事業者が伝統的なIPOではなく、合併を通じて公開市場にアクセスするという増加傾向を反映している。ビットコインマイナーのコア・サイエンティフィックやサイファー・マイニングは、いずれも2022年にSPAC取引で上場した。ハートサイエンシズは2025年度に約877万ドルの純損失を計上し、商業収入はわずかだった。同社にとって本取引は、シンプソンCEOが言うところの「資金調達の絶え間ない循環」からの出口を提供すると同時に、AIを活用した心臓診断事業の継続運営を可能にする。
フォーティテュードは2019年にZcashのマイニングを開始し、5月31日時点で年間生産量を15万7000ZECに拡大。これは1日あたり約366ZECに相当する。ZECは本稿執筆時点で約413ドルで取引されており、時価総額は約69億2000万ドル(コインマーケットキャップのデータ)。Zcashの過去12カ月のリターンは6月15日時点で1000%超と、インベスティング・ドットコムのデータが示している。
フォーティテュードは2025年度に総収益約9000万ドル、調整後EBITDA約2000万ドルを計上。負債はゼロで、現金およびデジタル資産として約1300万ドルを保有する。米国内6拠点で48メガワットの自社データセンター容量を運営し、買収およびグリーンフィールド開発を通じて2026年末までに約80MWに拡大する見通し。同社はまた、ドージコインやライトコイン向けのScryptベースのマイナーと並行して、約2エクサハッシュ/秒のビットコインマイナーも稼働させている。
カナコード・ジェニュイティとデューセラ・パートナーズがフォーティテュードの財務アドバイザーを務める。本取引はハートサイエンシズの株主承認など慣例的な条件を経て、2026年下半期にクロージングする見通し。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではない。