要点:
- 第1四半期の1株当たり利益は2.33ユーロとなり、市場予想の2.31ユーロを上回りました。
- 中東情勢の混乱により、出荷台数は3,436台に減少し、市場予想を下回りました。
- 2026年通期の業績見通しを据え置き、3週間後のEV発表を改めて確認しました。
要点:

フェラーリ(RACE)が発表した第1四半期決算はアナリスト予想を上回りましたが、納車台数がわずかに届かなかったことや中東における地政学的懸念が継続していることを受け、株価は下落しました。
ベネデット・ヴィーニャ最高経営責任者(CEO)は、「今回の結果と2027年末まで伸びている受注残により、2026年の業績見通しを据え置く」と述べ、収益性を押し上げているパーソナライゼーション(個別カスタマイズ)への強い需要を強調しました。
イタリアの高級車メーカーである同社の売上高は、市場予想の18.3億ユーロを上回る前年同期比3%増の18.5億ユーロとなりました。調整後の1株当たり利益(EPS)も2.33ユーロと、予想を上回りました。しかし、四半期の出荷台数は3,436台にとどまり、予想の3,473台に届きませんでした。同社はこの減少について、戦略的なモデルの入れ替えと地域的な配送の混乱の両方が原因であるとしています。
ミラノ市場での株価は約1%下落しました。投資家は、好調な財務結果と納車台数の未達を天秤にかけている状況です。今回の決算発表は、同社初のフル電気自動車(EV)である「フェラーリ・ルーチェ(Luce)」の待望のプレミア公開を20日後に控えた、将来戦略における重要な局面で行われました。
フェラーリは、イランでの紛争による影響を、車両の配送先を他地域に振り替えることで相殺したと説明しました。利払い・税引き・減価償却前利益(EBITDA)は、SUV「プロサングエ」や「12チリンドリ」などの高利益モデルを含む製品ミックスの改善に支えられ、4%増の7億2,200万ユーロとなりました。
ビスポークのカスタマイズ需要も、39.1%という高いEBITDAマージンに寄与しました。ハイエンドモデルの出荷が増加した一方で、「296」や「ローマ・スパイダー」の納車は製品ライフサイクルに沿って減少しました。
同社は2026年通期の業績見通しを維持し、売上高を約75億ユーロ、調整後EPSを9.45ユーロと予測しています。この強気の見通しは、現在2027年まで続いている堅調な受注状況に支えられています。
見通しの据え置きと強力な受注残は、短期的などの配送障害も克服できるという経営陣の自信を示唆しています。投資家の関心は今後、ブランドがEV市場へ移行する能力を測る重要な試金石となる、全固体EV「ルーチェ」の発売に集中することになります。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。