- 中東情勢の緊迫化で安全資産である米ドルが買われ、ユーロ/ドルは1.1740付近で下落しています。
- ECBのラガルド総裁は、エネルギー供給ショックによりユーロ圏の見通しは「極めて不透明」であると警告しました。
- 米小売売上高の強い結果を受け、トレーダーは主要なテクニカル水準や今後のPMIデータを注視しています。
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水曜日の外国為替市場で、ユーロは米ドルに対して2日続落し、1.1740付近で推移しました。中東情勢の緊迫化により、安全資産としてのドルの魅力が高まっています。この動きは、米イラン間の停戦延長と、継続的な海上封鎖や軍事行動の脅威という背景をトレーダーが天秤にかける中で生じました。
欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は火曜日、「中東情勢の緊張とホルムズ海峡封鎖に関連する甚大なエネルギー供給ショックの中、ユーロ圏の見通しは依然として極めて不透明である」と警告しました。エネルギー価格はまだ最悪のレベルには達していないものの、ラガルド氏は見通しが脆弱なままであることを強調しました。
主要6通貨に対するドルの価値を示す米ドル指数(DXY)は、98.30付近でわずかに上昇しました。ドナルド・トランプ米大統領がイランとの停戦を無期限に延長すると発表したにもかかわらず、ドル高が続いています。しかし、米海軍はイランの港の封鎖を維持しており、イラン軍はあらかじめ選定された標的への攻撃を警告しているため、リスク選好心理は抑制されたままです。
世界全体の石油消費量の約21%が通過する重要なチョークポイントであるホルムズ海峡の状況は、依然として市場の焦点です。いかなる混乱もエネルギー価格の急騰を招く可能性があり、価格の安定維持というECBの使命を困難にします。投資家は現在、さらなる手がかりを求めて、木曜日のユーロ圏PMI速報値や4月30日のECB政策理事会に注目しています。
米ドルを支援する要因として、火曜日に発表された3月の米小売売上高は前月比1.7%増となり、市場予想の1.4%増を上回りました。2月の0.7%増からも加速しています。この力強い結果は、米国の消費者の底堅さを示しており、連邦準備制度(FRB)が現行の政策姿勢を維持する根拠を強めるものです。
テクニカル的な視点では、ユーロ/ドルは直近の変動幅の61.8%フィボナッチ・リトレースメント水準である1.1825付近で当面の抵抗に直面しています。ここを上抜ければ、78.6%戻しの1.1938への道が開かれる可能性があります。下値では、20期間指数平滑移動平均線(EMA)がある1.1694が最初のサポートとなり、続いて38.2%戻しの1.1666が意識されます。
リスク回避のムードは他の通貨ペアにも影響を与え、ユーロ/カナダドルは6日続落し1.6040付近で推移しました。原油価格の上昇が資源国通貨であるカナダドルを押し上げたことが重石となっています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言を構成するものではありません。