業界インサイト:中国EVの輸出勢力が加速
CLSAは、堅調な国内販売と大幅な輸出拡大を理由に、比亜迪(BYD)と吉利の両社に対し「ハイコンビクション・アウトパフォーム」の格付けを付与し、目標株価をそれぞれ 130 港元、23 港元に設定しました。同社は、原油価格の高騰により海外の買い手が電気自動車にシフトしている可能性があると指摘しています。
CLSAはリサーチレポートの中で、「自動車セクターの勢いは改善しており、受注も回復している」と述べています。同社は、BYDと吉利を「輸出拡大と堅調な国内販売の主要な受益者」として高く評価しています。
レポートでは、3月の両社の輸出の大幅な増加が強調されました。年初来の輸出台数は、BYDが 129% 増、吉利が 56% 増となりました。会社発表によると、BYDの3月の新エネルギー車(NEV)の総販売台数は 302,459 台に回復し、2月から 58% 増加しました。月次の数字は前年同月比では 20% 減少しているものの、海外販売は依然として主要な成長ドライバーであり、3月は前年比 65% 急増しました。
今回のアナリストによる好意的な格付けは、中国の多くの自動車メーカーの収益を圧迫してきた激しい国内価格競争の時期を経て行われました。BYDは最近、2025年通期の利益が4年ぶりに減少したことを報告しました。これを受け、同社は2026年の輸出目標を 150 万台に引き上げ、成長維持のために国際市場への戦略的転換を図る姿勢を鮮明にしています。CLSAが引用したチャネルデータによると、BYDと吉利の「銀河(Galaxy)」ブランドの週次販売台数が 10% 増加するなど、国内販売にも回復の兆しが見られます。
中国の大手EVメーカーによる強力な輸出実績は、世界の自動車市場における潜在的な変化を示唆しています。国内競争による利益率の圧迫を受け、BYDや吉利といった企業はますます海外に成長の活路を見出しています。投資家は、今後の四半期において輸出の勢いが国内の価格戦による圧力を相殺できるかどうかに注目しています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。