中国製電気自動車の日本販売に向けた合弁事業の報道に対し、主要な日本側パートナーの1社が最終決定はなされていないと明かしたことで、計画の先行きに疑問が呈されています。
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中国製電気自動車の日本販売に向けた合弁事業の報道に対し、主要な日本側パートナーの1社が最終決定はなされていないと明かしたことで、計画の先行きに疑問が呈されています。

中国製電気自動車の日本販売に向けた合弁事業の報道に対し、主要な日本側パートナーの1社が最終決定はなされていないと明かしたことで、計画の先行きに疑問が呈されています。
中国の自動車メーカー、奇瑞汽車(チェリー)による2027年までの日本EV市場参入計画は、提携先とされるオートバックスセブンが、複数社による合弁事業の報道にもかかわらず、具体的な販売決定はなされていないと表明したことで、即座に不透明感に直面しました。
オートバックスセブン(9832.T)は、日本経済新聞の報道を受けた声明の中で、「日本における中国製電気自動車の販売について、具体的な決定はなされていない」と述べました。同社は、シンガポールを拠点とするベンチャー企業、エレクトリック・モビリティ・テクノロジーへの出資は認めたものの、依然として「店舗ネットワーク活用の選択肢を検討中」であるとしています。
当初の報道を受け、奇瑞汽車の香港上場株式(09973.HK)は、序盤の下げから反発し、1.33%高の30.56 港元で引けました。中国の悦達汽車や電池メーカーの国軒高科(002074.SZ)も参画するとされるこの合弁事業は、2029年までに4車種を投入して日本のマスマーケットをターゲットとし、当初は中国の工場で生産する計画だと報じられていました。
こうした食い違う声明は、EVの普及が遅れている成熟した日本市場に浸透しようとする中国メーカーが直面する大きな課題を浮き彫りにしています。オートバックスはゼロエミッション車戦略を推進しているものの、その慎重な姿勢は、奇瑞のような中国大手との本格的な提携には、2027年の開始を前に、現地の市場環境や競争上の高いハードルを乗り越える必要があることを示唆しています。
日経アジアおよびAASTOCKSの報道によると、奇瑞はシンガポールにエレクトリック・モビリティ・テクノロジーという名称の合弁会社を設立しました。このパートナーシップは、高度な運転支援機能など、中国市場で培った奇瑞の技術を活用し、日本で独自のEVブランドを立ち上げることを目的としていました。
この野心的な計画には、2029年までに4つの異なるモデルを投入することが含まれていました。初期生産は中国の悦達汽車の工場で行われ、早ければ2030年にも生産を日本に移管する可能性も報じられていました。この事業には他に、中国の電池メーカー国軒高科や、日本の塗装機器メーカーであるアネスト岩田(6381.JP)も出資しているとされています。
約1,200店舗を展開する日本のカー用品大手オートバックスセブンは、期待感を沈静化させる動きを見せました。公式の釈明において、同社はエレクトリック・モビリティ・テクノロジーへの投資が長期ビジョン「Beyond AUTOBACS Vision 2032」の一環であることを強調しました。この戦略では、ゼロエミッション車を主要な成長分野と位置付けています。
しかし、同社は投資の事実が奇瑞開発車両の販売に関する最終合意を意味するものではないと強調しました。声明では、オートバックスが依然として検討段階にあり、将来的なEVのメンテナンスや販売に向けて、自社の広範な小売・サービスネットワークをどのように活用するのが最善かを評価していることが明確にされています。このような公的な距離の置き方は、トヨタや日産といった国内大手が支配し、EV普及率が新車販売の3%未満に留まる市場において、海外の新しい大衆ブランドを導入することの難しさを示唆しています。
本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。